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野ばら姫と牡鹿
森の奥にひっそりと
誰に見られることもなくとも
一輪でも多く鮮やかに美しく芳しく
バラの花を咲かせようと
風にも寒さにも暑さにも耐えてきた
バラの木の精霊・野ばら姫
香りに誘われてやってきた牡鹿が
そっと野ばら姫に寄り添う
花が咲いたんだね
がんばったんだね
綺麗だね
野ばら姫は、牡鹿を傷付けないように
そっと棘をしまって、
牡鹿に寄り添う
アナタがいるから
サビシクナイ
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